犬の前足骨折が手術なし運動制限なしで治せます
2018年に当院の院長が犬の前足骨折の3Dギプス治療法を確立しました。3Dギプス治療法は、犬が歩行することで骨折が治せる画期的な治療法です。
3Dギプスの特徴

3Dギプスは足に完全にフィットして安定的に固定します。3Dギプスを装着させて歩行させると、骨折部位に垂直負荷が加わり徐々に骨折が修復していきます。骨の固定と修復が同時に行えるので、骨折の治療期間でも通常の生活ができます。
2、3Dギプスの利点と欠点
通院で治療が可能で手術に比べて安全で低コストです。サイトカインが温存できるので骨折が1ヶ月半〜2ヶ月で治癒します。トイプードルやポメラニアン、イタグレやサルーキ、ボルゾイなど犬種や体格や年齢にかかわらず治療できます。骨折した骨は太く強く修復するので、再骨折のリスクが低くなります。 ギプス下の皮膚を洗浄するために毎週の通院が必要です。また、3Dギプスは犬の橈尺骨骨折のみの適応になり、他の部位の骨折や猫の骨折では適応外です。
骨折の治療手順

治療手順
骨が折れた直後の炎症期は完全固定を行います
骨折した直後は早くに来院してください。レントゲン撮影をしたのち、ズレた骨は徒手整復で矯正して完全固定します。
骨折の炎症がおさまる修復期に3Dギプスを装着させます
骨折は7〜10日後に炎症が治まり修復に向かいます。その時期から3Dギプスを装着します。 装着後は1〜2週間ごとの定期的な通院で消毒とレントゲン撮影をします。 3Dギプスの治療中は積極的に歩かせます。折れた骨は負荷刺激と休憩を繰り返すことで修復します。骨折は約1ヶ月半から2ヶ月くらいで癒合します。若齢犬やスポーツドックは修復力が強いので1ヶ月程度で癒合します。ただし、高齢犬や骨折端が大きくズレている場合は3ヶ月以上かかることがあります。自己の修復力を利用して治る骨は太く強くなります。
当院で行った学会発表
・3Dギプスによる犬の橈尺骨骨折の治療
・犬の橈尺骨骨折のピンニング手術後の骨吸収が3Dギプスで回復した症例
・3Dギプスを用いた橈骨尺骨骨折の非観血的治療

手術のリスク

なぜ3Dギプス治療法が必要なのか?
細い骨にプレート手術をする潜在的なリスクについて
良くある質問

手術しないで本当に治るの?
細い骨でも治るの?
手術じゃダメなの?
3Dギプス治療例

前足骨折を3Dギプスで治療した犬たちです。200例を超えました。
手術後の癒合不全からの治療

手術後に癒合不全になると回復させるのは難しいです
骨折治療に関する問い合わせ
メール ishijima2013@gmail.com
電話 0471461047
獣医師向けの3Dギプス治療の実習を受け付けています。ご希望の方は当院に連絡してください。