胆嚢粘液嚢腫

胆嚢は、胆汁はスープ状の液体を貯めておく袋型の構造をしています。胆嚢の中にある胆汁は、食事や体質により、胆汁の粘稠性が高くなることがあります。胆嚢内から胆汁の排出が悪くなると、肝機能に障害を起こします。また、胆嚢炎、細菌感染、胆嚢破裂などを引き起こすリスクが高まります。胆嚢が破裂すると、胆汁性腹膜炎により、急激な体調悪化が起きます。

胆汁は、砂状〜泥状になることがあります。また、胆嚢内で胆汁がゼリー状に固まることもあります。

胆嚢内で、胆汁が砂状に貯まる場合

胆嚢内で、胆汁がドロ状に貯まる場合

胆嚢内で、胆汁がゼリー状に固まる場合

胆嚢摘出の手術

内科療法と食事でコントロールできない場合は、胆嚢の摘出手術を行います。

最短距離で切開して、十分や視野を確保するために、手術前に超音波検査を行い、スキンマーカーで胆嚢の位置をチェックします。

低侵襲小切開のアプローチが重要になります。

肝臓から胆嚢を剥離します。ガーゼのプレジェットを使うと、少ない出血で胆嚢の剥離ができます。

胆汁は、細菌感受性検査をおこない、細菌感染の有無を調べます。胆嚢内の洗浄を行います。

十分な剥離ができたら、胆嚢管を縫合糸かチタンクリップで結紮して、胆嚢を摘出します。

胆嚢摘出の手術では、肝臓の組織検査も行います。肝臓の一部を、フィンガーフラクチャー法か電気メスで採取して、病理検査を行い、肝臓内に胆汁が溜まっているかをチェックします。

内科療法と食事療法を行なっている場合は、定期的な血液検査と超音波検査を行って、肝機能をモニターすることが必要です。GGTやビリルビンなどの数字が上昇傾向になった場合は、手術による胆嚢摘出が必要になります。

胆嚢が徐々に大きくなっていくと、次に胆嚢破裂がおきます。

小型犬の胆嚢で、胆汁の流動性が少なく、胆嚢の大きさが4cmを超えてくるとリスクが高くなるようです。

適切なタイミングで、胆嚢摘出の手術をする必要があります。

胆嚢破裂になったときの手術

胆汁性腹膜炎をおこします。致死的な症状になります。

腹腔内で腸管に癒着が起こります。

十分な腹腔洗浄を行い、飛び散った胆汁を回収します。

腹腔内で飛び散った胆汁は、強い炎症を起こします。炎症が、広範囲に消化管の癒着を起こします。また、胆汁内で細菌感染がある場合は、感染性の腹膜炎になります。