骨折手術後の癒合不全の治療

プレート手術やピンニング手術後の癒合不全の場合

骨折した骨がプレートやピンで固定している場合は、最初に金属の摘出手術を行います。

骨融解が重度な場合は、人工骨(β-TCP)を使用して骨の再生と強度を高めます。 その後に、3Dギプス治療法に切り替えて、骨の再生を促します。

骨折手術した骨が消失してしまった場合は再生は不可能です。3Dギプス治療が行えるかは診察してからの判断になります。

癒合不全の治療症例

現在、骨折した時の治療は手術が行われることが多いです。手術で折れた骨は正確に整復できるので手術後のレントゲンでは骨折がきれいに治っているように見えます。 しかし、当たり前に治っていくと思われた骨が、数ヶ月後に細くなっていくことがあります。また、金属への感染や通常の運動によるプレート破折、プレート除去手術後の再骨折などのトラブルが起こることがあります。

ミューちゃん(東京都)トイプードル 10才

右前足の骨折でプレート手術2回、プレート破折や手術後の再骨折です。再手術でもプレートが折れたため当院を受診しました。プレート除去手術、βTCP人工骨、3Dギプス治療をしました。治療期間は5ヶ月です。年齢が10才でプレートに細菌感染があり、骨の再生も遅かったです。

ねねちゃん(東京都)、トイプードル2才

ソファから落下して右前足を骨折した後に手術を行なっています。プレート手術を3〜4回、治療期間は1年7ヶ月、 再手術でもプレートが曲がってしまったとのことで当院を来院しました。

プレート除去手術、βTCP人工骨、3Dギプス治療を行いました。約2ヶ月半で骨密度は上がり着地できるようになりました。

オレオちゃん(東京都)ポメラニアン生後6ヶ月

生後3ヶ月の時に右前足を骨折。プレート手術をするもスクリュー挿入部位で再骨折しました。

プレート除去手術を行なったのちに3Dギプス治療を開始しました。40日で完治です。

のあちゃん(東京都)ポメラニアン3才

左前足の骨折後にプレート手術(3回)で治療期間は1年8ヶ月が経過しています。プレート抜去後に、同じ部位で再骨折したため、当院に相談に来ました。

3Dギプス治療法で骨折は60日で完治しました。

チャコちゃん(東京都)ポメラニアン1才6ヶ月

プレート手術を3回しています。手術後の再骨折を起こしたため当院を来院しました。

3Dギプス治療法で30日で完治しました。

ノアちゃん(千葉県)トイプードル1才

左前足を骨折してピンニング手術するも再骨折。再手術をしても癒合不全になり骨が消失してきたため、当院に来院しました。治療はピン抜去手術、3Dギプス治療を行いました。骨が徐々に太くなり、消えていた骨が再生しました。42日間で完治です。 治療経過は獣医再生医療学会で発表しました。

リラちゃん(北海道)ウイペット1才

左前足骨折でプレート手術後に手首が湾曲してきたとのことで、当院に来院しました。

治療はプレート除去手術、3Dギプス治療です。プレート金属に細菌の感染があったため抗生剤の長期投与が必要でしたが、1ヶ月後には元気に走れるようになりました。

3Dギプス治療法の全国への普及を目指しています

当院では骨折の手術後のトラブルで多くの相談を受けています。飼い主は落とした負い目から自己を責めてしまい、犬の骨折が完治するまで飼い主と犬の双方が長くつらい期間を過ごしています。

手術後の癒合不全の悲劇を無くすために、定期的に他院の獣医師へ3Dギプス治療法の実習を行なっています。 3Dギプス治療法の全国への普及を目指しています。

>いしじま動物病院3Dギプス骨折治療センター

いしじま動物病院3Dギプス骨折治療センター

小型犬の前足骨折の手術には、太く頑丈な金属を使うと骨吸収が起こり細い金属の固定では曲がってしまうジレンマがありました。このことが、手術後の癒合不全による悲劇を生んでいます。
当院が確立した3Dギプス治療法はwolffの法則に合致するフレキシブルな固定で、間接的骨癒合を誘導します。手術も運動制限もいらない治療法は、橈尺骨骨折治療のブレイクスルーです。
現在、当院は3Dギプス治療法を広めるために他の動物病院の獣医師への実習を定期的に行なっており、3Dギプス治療法の全国への普及を目指しています。

いしじま動物病院 院長、獣医師 石嶋茂夫
千葉県柏市豊四季130-22

保管業
登録番号,第12ー2ー26号、登録,平成24年12月12日、有効期限,令和9年12月11日、 動物取扱責任者,石嶋茂夫

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